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ひたすらに逃げる「10 クローバーフィールド・レーン」

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女性が地下に軟禁される映画「10 クローバーフィールド・レーン」を観てきたよ。展開が分かりやすいのにラストに驚きがあって、ぼくはとても楽しめた。すごくドキドキする映画だった。ちなみに日本版の予告動画は絶対に見ちゃダメだからね。盛大にネタバレしてるから。オリジナルの予告動画の方がスマートかつミステリアスで興味をそそられる。日本はアメリカとかと比べて劇場で映画を観賞することに対するハードルが高いのは分かるけど、核心部分まで見せて興味を惹くのって良いやり方ではないように思う。本来あるべき映画体験を「予告どおりだったな」で損ねてしまっては、映画館に行く人はこれからも増えないんじゃないかな。映画観なくてもだいたい話わかっちゃうわけだし。つまり、まだ「10 クローバーフィールド・レーン」を観ていない人はこれ以上ぼくの文章を読んではだめということなのだ!今すぐ映画館へ!!

どんな話なのか

事故から目覚めたミシェルは、自分が頑丈なドアによって塞がれた粗末な部屋に居ることに気づく。そこに現れたのは、腰に銃をぶら下げた肥満体型の男ハワード。外は危険だ、自分はミシェルを助けた親切な男だと主張する彼を疑いつつも、そこに居合わせたもう一人の男エメットと共に奇妙な共同生活をスタートさせる。

面白かったところ

ハワードというキャラクターがとても良い。

その言動や息遣い(めっちゃハァハァ言ってる)から第一印象は最悪なんだけど、会話を重ねると「あれ、悪いやつじゃないのかも」と思えてくる。でも明らかに怪しい。不気味。

喉の奥に引っかかるような違和感がずーっとあって、そこからだんだんと彼の本当の姿が明らかになっていく。このジワジワとした怖さが印象的だった。

特に、一悶着あったあとヒゲを剃ってキレイに着替えたハワードの姿に震えたね。理解できない価値観のズレみたいなのを突きつけられるシーン。怖いぞ。

主人公のミシェルも魅力的。とても頭が良くて、行動力があって、手先が器用で、なんだかゲームの主人公みたいだなと思った。

っていうか、この映画自体がとてもゲーム的。敵の目を盗んでアイテムを集め、組み合わせて武器や防具を作って……みたいな。

そういう意味ではゲーム好きな人にもおすすめな映画かもしれないなー。

あと、ラスト15分くらいが楽しい。賛否分かれると思うけどぼくは好き。ミシェルのDIY能力と機転がフルに発揮される感じが気持ちいい。うまく行き過ぎに思うかもしれないけど、そこがいいのだ!

好きなシーン

  • ヒゲを剃ったハワード
  • 地下シェルターで暴れるミシェル
  • ミシェルをかばうエメット

感じたこと

ラストについては色々な意見があると思うけど、メインは地下シェルター内での攻防だからね。ぼくはあんまり気にならなかった。

それよりも、主人公の本当の目的みたいなのが気になる。

映画の冒頭、主人公のミシェルは彼氏と別れるつもりで少ない荷物で家から飛び出す。車を走らせてどこかへ向かってる様子で、彼氏からの着信(ちょっとの言い合いで出てくことないじゃんって言ってた)も無視。いったいなぜ。

どうして彼氏と別れたのか、どこへ向かっているのか、仕事を放り出してまで車を走らせる理由は……?

その冒頭を含め、とにかくミシェルは逃げまくる。彼氏から逃げて、怖いオジさんから逃げて、得体の知れない怪物から逃げて、いったい彼女はどこへ行くのか。ここらへんを考察するのもけっこう楽しんじゃないかなって思ったよ。

ぼくもミシェルみたいに器用に逃げたい。でも機転が利かない。ひらめかない。あぁ、凡人はつらい。

こんな時に観たい

いやーなオジさんが出る映画を観たい時。アホっぽいけど気の良いお兄さんを観たい時。器用なお姉さんを観たい時。