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シビル・ウォー / キャプテン・アメリカレビュー

投稿時間2016.04.29シェア数7

ついに公開された「シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ」を観てきた。

ヒーロー同士のぶつかり合いに期待しつつ、なぜそんな展開になってしまったのか、その顛末を見届けるために映画館へ。

そのストーリーは思いの外暗く、重く、悲しみに包まれていて、お祭り映画だと思っていたぼくの期待を良い意味で裏切ってくれた。

「シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ」とは

あらすじ

シリーズを通して様々な敵から世界を守ってきたアベンジャーズの面々、その活躍の影には彼らに救えなかった人々や、彼らのせいで命を落とした人々も居た。

ウルトロンと対峙したソコヴィアでの戦い(映画「アベンジャーズ / エイジオブウルトロン」)が与えた影響が大きく、キャプテン・アメリカとブラック・ウィドウが率いる新生アベンジャーズが関わった“ある事件”をきっかけに、ヒーローたちを国連の管理下に置く“ソコヴィア協定”が締結される。

トニー・スタークはソコヴィアでの事件による自責の念から協定に賛成するも、キャプテン・アメリカは協定に反対。「協定のせいですぐに行動できなくなる。ヒーローとしての活動の責任を他に転嫁するだけで意味がない」と締結を拒否した。

そんな中、国連を狙ったテロ爆破事件が発生し。キャプテン・アメリカとトニー、そして彼らに関わるヒーローたちが深い悲しみと復讐の連鎖に巻き込まれていく……。

……といった感じ。「シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ」は、戦友であるアベンジャーズ同士の戦いであり、彼らが救ってきた人類との戦いを描いた作品だ。

原作にも目を通したけど、それとはまた違ったメンバーで物語が進んでいく。しかも原作以上に一筋縄ではいかない展開が待っているから目が離せない。

ヒーローではなく人間としてのぶつかり合い

二転三転する展開、見えない結末、終わらない戦い……。

ソコヴィアの戦いで残した傷跡を突きつけられたヒーローたちの選択と、それぞれの正義がぶつかりあう展開に中盤までは無心で熱くなれた。

しかし、終盤に差し掛かると、ヒーローたちの正義感とそれぞれの過去が深く絡まり合って、どんどんいたたまれなくなっていく。

誰も悪くない、ウルトロンのような象徴的な悪は作中どこにも存在しないからこそ、ヒーローが抱える理屈では解決できない恨みと復讐心と憤りに体が震える。
そこに生まれる感情はヒーローによって犠牲になった遺族であろうと、ヒーロー自身であろうと変わらない。それが人間だし、人間だからヒーローでいられるはずなのだ。

正義やヒーローという役割に隠されていた“人間”としてのぶつかり合いが露見するラストバトルには、強く感情が揺さぶられた。

みんな大好きスパイダーマン

Marvel Entertainment

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.@TomHolland1996 AKA Peter Parker revealed the official title of the new Spider-Man film earlier at @CinemaCon! https://t.co/JL4oqhEDrP

本作では様々なヒーローが登場する。
アベンジャーズたちはもちろん、アントマンやブラックパンサーなどの新顔にも注目したい。

しかし!やっぱりぼくとしてはスパイダーマンの登場が一番うれしい!!ピーター・パーカー大好き!!

彼の登場は前情報として知ってはいたものの、実際にアイアンマンと共闘したりキャプテン・アメリカに糸ぶっかけてる姿を観るとめちゃくちゃ感慨深い。

スパイダーマンがマーベル・シネマティック・ユニバースに加わるなんて「インクレディブル・ハルク」や「アイアンマン」が公開された当初からしてみればほとんど奇跡。夢のようだった。

彼はとてもユニークで口数が多く、コミカルなシーンが多い。だけど泣ける。嬉し泣き。ありがとう、スパイダーマン。

戦いの中にある日常シーンになごむ

Marvel UK & Ireland

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I'm with you to the end of the line, pal... #TeamCap https://t.co/eySZ9lcuqK

キャプテン・アメリカが女性とイチャイチャしているのをファルコンとバッキーがにやにやしながら見つめているってシーンがあったんだけど、これがすごく良かった。

眠りについてから何十年と経ってもキャップとバッキーは友だち、眠りについた後の世界で出会ったとしてもキャップとサムは友だちだった。そしてバッキーとサムも……みたいな、なかよし感。なごむ。


シリアスな展開の中にある安らぎの瞬間といえば、トニーがピーターを自チームにスカウトしに行くシーンも良かった。

おばさんが若いのにもびっくりしたけど、ピーターもめちゃくちゃ若い。かわいい。そして、あのスパイダーマンらしい軽いノリがトニーとの相性抜群。

ずっと観ていられるような楽しい掛け合いだった。

初代スパイダーマンは思い悩みがちで、二代目は恋愛に夢中だった。ぼくは二代目の方が好きだけど、三代目はそれを超えてきそう。単独作品が楽しみすぎる。

罪と罪人

そんなほのぼのシーンが過ぎたあとに残るのは、深い悲しみだった。

償えない罪。償わせたい罪。
それでも罪を憎んで人を憎まず、だと思う。

それぞれの事情とストーリーに隠された真実を考慮すると、結局人は人を憎まずにはいられないというか……。

ヘビーすぎる現実を前に正しい決断をするって普通の人間にはやっぱり難しいわけで。
それでもキャプテン・アメリカやブラックパンサーみたいなリーダータイプの人って、ちゃんと決断できるんだよね。ああいう風になれたら素敵だけど、実際難しい……。

人間らしさを失ったらダメっていうけど、失った方が評価されるっていうか、ちゃんとして見えるんだよなー。

それもまあケース・バイ・ケースというか。他人の需要に的確に合わせられる人が一般社会のヒーローなのかもなとか余計なことを考えたりしたのでした。