映画

エレベーター怖い「デビル」

投稿時間2015.11.17シェア数4
ぼくは高いところが怖い。歩道橋やビルの屋上から眼下を見下ろすと、頭の中で、その場から衝動的に飛び降りようとする自分を想像してしまうからだ。しかし、それは眼下に景色が広がっている時のみで、例えば窓の無いエレベーターの中とか、密室であれば問題ないのだけど……。残念ながらこれからは、そんなエレベーターでさえ恐怖の対象になりそうだ。映画「デビル」を観てしまってから、エレベーターに乗るのが怖い。

ナイト・シャマラン原案のホラー

映画「デビル」は、あの「シックスセンス」の監督であるナイト・シャマランの原案を若手監督が映画化したもの。監督は「REC:レック / ザ・クアランティン」(あまり評判のよくないアメリカ版「REC」ね)のジョン・エリック・ドゥードルがつとめた。

あらすじは以下。

ある日、一人の男性が高層ビルから転落死した。ちょうどその頃、5人の男女がそのビルのエレベーターに偶然に乗り合わせていた。だが、そのエレベーターが急停止し、外への連絡ができなくなる。そして、エレベーター内の照明が消え、再び灯りが点いた時、若い女性の背中が何者かによって斬りつけられていることが判明。5人はこのエレベーター内に犯人がいると疑心暗鬼になる。

Wikipedia

ナイト・シャマラン監督原案ということで、シックスセンス的なラストとか、伏線がどうこうっていうのを期待して観たんだけど……。

実のところそういうのではなく、わりと王道なホラー映画だった。

シャマラン的なものを期待せずに純粋にホラー映画として観れば、かなり楽しめる作品だと思う。

なんといっても怖がらせ方がめちゃくちゃうまい。ドキッとするシーンや目を背けたくなる描写が多くて、でもあまりスプラッター的ではなかったからグロ耐性がなくてもいける(たぶん)。

ただあまり物語にひねりがないので、ぼくとしては星3つといった感じ。

以下ネタバレも含むから鑑賞後に読んでね!

来るぞくるぞ

というわけで、いやー、いかがでしたか。まぁまぁよね。

というのも、先に書いたけど、あんまり話にひねりがないというか……。

「悪魔」って言葉と「悪魔の仕業」的な表現は出てくるものの、それが人間の悪心を比喩したもので、実のところ巧妙なトリックと悪意を持ったエレベーター内の"人間"が犯人なんじゃないかと思ってしまって……。最初は「エレベーター内の誰が犯人なんだ!?」ってとこから始まるしね。

で、結局のところ霊的なものが犯人だったもんだから「え、あぁ、悪魔が殺したんすか。そんななんでもありじゃん」みたいな気持ちになってしまったっていう。これはね、勝手に思い込んでたぼくが悪いんだけど。

でも、日本で言うところの呪怨的な怖さがあったのは良かった。楽しめた。

エレベーターに閉じ込められた人たちを助けようとした人たちも死んじゃうっていう呪いの伝播的なのがね、こっちとしては介入すると死んじゃうって分かるから、「あぁ、もう助けようとするのやめなよ。死ぬ。あぁ、死んじゃう!」みたいな感じでドキドキできる。

来るぞくるぞ……きたー!!っていうアレ。心臓に悪いけど、ホラー好きとしては楽しい。

そしてあのラスト。人間の中にある邪悪な部分と、そうなりたくないとする部分との葛藤というか……。目の前に突きつけられた「悪魔」という存在に対して抗うための手段としての「許し」というか……。

実のところ主人公の刑事がどう思っていたかは分からないんだけど、ああすることでしか物語のシステムに対抗できないんだよね。いや、本当は拉致ってぶっ殺したいんだろうなって、でもできないんだろうなって……。悲しいね。

あ、あと、全然関係ないんだけど、エレベーターで最初に死ぬベッドのセールスマン(ジェフリー・エアンド)が大泉洋感あって好き!

エレベーターとお婆ちゃん

エレベーターとお婆ちゃん、このふたつが怖くなる。トラウマもの。

エレベーターに乗ってるとこの映画を思い出して、いつ止まって人が死に出してもおかしくないんじゃないかとドキドキしてしまう。お婆ちゃんが乗ってたりすると最悪だ。別にお婆ちゃんが悪いわけではなく、想像してしまうぼくが最悪なんだけど。

お天道様が見てる、とはよく言ったもので、こういう時に自分の過去の罪みたいなものがのしかかってくるよね……。なんにも悪いことしてなければ、悪魔はやってこないわけだしさ……。

そういうトラウマを残しても平気なホラー好きはぜひ観てみたらいかがか。

ただ、同じ「悪魔」と「エレベーター」であれば、木下半太原作の「悪魔のエレベーター」っていう映画の方が好き。こっちもよかったら。