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映画『凶悪』を観た感想! 誰の中にも「先生」は居る

投稿時間2013.10.05シェア数0

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僕は凶悪事件の記事を読むのが大好きです。趣味が悪い、と思われるかもしれませんが、おぞましい殺人事件の背景とか犯行の内容を調べて、詳細な内容を知ることに夢中になってしまうことがあります。

世間で話題になった事件。日本で◯◯殺人事件と言われるようなものをはじめ、海外の猟奇的なものまで、何に惹かれているのかわかりませんが、概要を読むことがどうにも楽しくなってしまうのです。他に適当な言葉が無いか悩んだんですけど、やっぱり「楽しい」んですよねぇ。

さて、映画『凶悪』で山田孝之が演じる藤井修一は、どういう気持だったのでしょうか。劇中の彼は死刑囚の告白を受けて「先生」と呼ばれる殺人者の調査を始めます。週刊誌の記事にするための「仕事」だったはずが、自分の家族や生活を投げ出すほど夢中になる藤井。まるで深夜にWikipediaやまとめサイトを漁る僕のよう!

彼が明かす、リリー・フランキー演じる「先生」の正体と事件の概要、実行犯で死刑囚となったピエール瀧演じる須藤純次の凶悪な犯行、そして凶悪な「正義」に取り憑かれる藤井修一という男を描いたのが映画『凶悪』なのであります!!

実際の事件を原作にした作品

この映画はノンフィクションのベストセラー小説「凶悪 -ある死刑囚の告発-」を原作とした作品です。小説はノンフィクションですから、現実に起きた事件を元にしたということになりますね。

なので映画の中の凶行は事実なわけです。詳細は異なるのかもしれませんが、そう考えるだけで恐ろしい。殺人者が逮捕されずに街を歩いていた(これは意外とよくあることなのかもしれない)というのも恐ろしい。恐ろしすぎます!!

埼玉愛犬家連続殺人事件を元にした「冷たい熱帯魚」を観た時くらい薄ら寒い気分になりました。気持ち悪さや気持よさも同じくらい感じましたよ。

酒を飲まして殺すシーンが辛い

豪快に殺しまくるもんで普通の殺人(といっていいのか分かんないけど……)のシーンはフィクションとして受け入れられるのですが、とにかく保険金殺人のシーンは辛かった。あんな辛いものはありませんでした。

被害者の妻、息子、そして息子の嫁が共謀して「先生」に被害者の殺人を依頼するのですが、彼を殺す方法がとにかくひどい。酒を飲ませまくり、スタンガンで電気ショックを与え、さらに飲ませ、殴り、蹴り、最後には90度を超えるウォッカを瓶ごと飲ませて殺害します。

もともと糖尿病や肝硬変を患っていた被害者を、笑いながら死に追いやる先生、そして須藤純次はまさに凶悪でした。悪びれない姿がたまらなく恐ろしいのです。

殺される牛場悟を演じた芸人ジジ・ぶぅの迫力もすごかった! すごかった……。あれはすごいシーンでした……。このシーンを見るために映画館に行ってもいいくらいです。苦手な人はかなり辛いでしょうけどw

誰の中にも凶悪が潜んでいる

そんななか一番印象に残ったのは、事件の取材に夢中になる藤井修一の妻(池脇千鶴)が彼に離婚届を突きつけるシーン。

事件の一部を明るみにしたあと、「まだやることがある、しなきゃならない」と話す藤井に「ただ面白かったから取材したんでしょ」「悔しいけどあなたの記事面白かった」「こんな悲惨な殺され方したんだなって」と告げる妻。そうなんですよね。なんでなのでしょう、面白いんですよね。

正義のためとか、それが正しいからとか、そういう理由で悪事を暴いたりするのかもしれませんけど、そのこと自体が楽しかったりするもんなんです。たとえばほら、Twitterで未成年の飲酒とか喫煙をさらす人とかって、あれたぶん楽しいからやってるんですよね。

それと同時に、他人ごとだからこそ、誰かの悪事が暴かれて叩かれている姿や、その無茶苦茶な行動を眺めるのも楽しいわけです。あぁ、人間ってなんてひどい生き物なんでしょう。

もちろんそんな風に思わない潔癖な人も居るでしょうけど、僕はそっち側の人間でないのだなと再確認したのでした。みんな言わないだけで面白いと感じてるんだと、僕はそう思って生きてます。

最後に楽しい完成披露舞台挨拶の様子をどうぞ!

とにかく胸クソ悪い映画ではありますが、観ておいて損はないでしょう。僕はかなり楽しめました。スクリーンを通して悪い奴らを観るのは凶悪なことではありませんからね!