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ビデオ撮ったりブログ書いたりしながら、できるだけ、心だけでも、子どものままでいたいなと思う日々を送ってる。

このブログは、そんなハンサムクロジ(変な名前でごめん)が色々なものを見て、聞いて、触って「こうなのかも」「ああなのかも」と思ったことを綴るものだよ。

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理解できない他人「ピンクとグレー」

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友だち、恋人、あるいは自分の親であっても、自分以外の人間という意味ではしょせん他人だ。

相手の考えていることや意図を知ることはできないし、できうる限り想像したところでそれが正しいとは限らない。

それでもぼくらは、黒とも白ともつかない他人の頭の中を想像して、自分の好きな色で塗りたくる。

人間は分からないものが一番怖い、というけど、ぼくは少し違う思う。

ぼくらは、理解できないものがどれだけ恐ろしいかを深く理解しているからこそ、そこに恐怖を感じるんじゃなかろうか。

その恐怖をごまかすためにカラフルに世界を彩る。たとえばグレーに、たとえばピンクに。

ということで、映画「ピンクとグレー」の感想です。

どんな話なのか

大人気スター俳優の白木蓮吾が急死した。第一発見者は幼い頃からの親友で、同じ俳優でありながら全く知名度のない河田大貴。蓮吾に何が起きたのか?二人の出会いからこれまでを振り返りながら、"白木蓮吾の死の真実"を追いかける。

予告動画は公式サイトでどうぞ。

面白かったところ

予告動画は良くも悪くもだいぶ盛ってあって、「開始から62分の衝撃」っていうキャッチフレーズもそうだけど、予告動画のとおりの作品だと思って観賞するとびっくりするような仕掛けがたくさん散りばめられている。

とはいえこれはミステリーでもサスペンスでもなく、ストレートに歪んだ青春映画。白木蓮吾(ごっち)と河田大貴(りばちゃん)の関係性を軸に、他人と自分の間にある溝を見つめる物語だ。

以下、面白かったポイントを少しづつ書いてく。多少のネタバレが含まれるので覚悟して読んでほしい。

ごっちとりばちゃん

まず、作品前半で描かれたごっちとりばちゃんの関係について。どちらにも共感できる部分があって、すごく良かった。

りばちゃんは何でもできるごっちに憧れている部分がある。

ごっちはイケメンで、女子にもモテて、決断力があって、多彩で、スマートだ。りばちゃんは彼と並んで歩きたいけど、親友という肩書きで隣に立つことに対して自分がどれだけ役不足かも自覚している。

そんなりばちゃんの焦燥感や嫉妬心に痛いほど共感した。ごっちから向けられる「もっとがんばれよ」っていうあの視線がめちゃくちゃキツいのもよく分かる。

反面、ごっちもりばちゃんを認めている。認めているというか、こちらも憧れに似た感情なんだと思うんだけど、りばちゃんの素直さだったり、良くも悪くも器用に振る舞えない性格をうらやましがっているように見える。「りばちゃんみたいな奴が大事なんだよ」っていう台詞からそれを強く感じた。

その二人の気持ちがぐちゃぐちゃしていく様子に、もうなんだかたまらなくなってしまってね!なんなんだろうね、この感情は!過去の恥ずかしかったこととか、嫌なこととか、楽しかったこととか、不思議といろいろ思い出して、うめき声を上げながら観賞したよ。

前半はとにかくベッタベタな演出がわざと続くんだけど、それでもぼくにはグッとくるものがあったのでした……。

本当の自分とは

そんなベタ展開から、ごっちの死をもって物語が後半へと転換していく。

ここからはわりとダラダラしていたというか、仕掛け自体は面白かったけどスピード感がなくて、りばちゃんのダメな部分を繰り返し見せられる辛さが印象に残った。

解釈の仕方によっては「ブラック・スワン」が如くりばちゃんがごっちに同化してしまっているようにも捉えられるし、そもそも後半が現実かどうかの説明もないので、得体の知れない絶望だらけの裏世界に迷い込んでしまったようにも錯覚させるけど、ぼくはそこまで鬼気迫るものを感じなかった。

それでも菅田将暉さん、夏帆さんの素晴らしい演技と、理解できない他人だらけな暗い世界の表現はすごく良かった。

後半はもう夏帆さんの、「自分で自分のことが分からないのに、他人の本当の姿がわかるわけない」という台詞がすべて。

今まで分かったつもりでいた全ては、本当にあなたの思い描いたとおりのものだっただろうか。理解のできない他人だらけの世界で、そもそも他人とは分かり合えるはずなどないのだと突きつける。

自分の世界を好きな色で塗りつぶすのも、他人の考えていることを想像するのも、等しくこの世界では"しょーもな"い行為なのだ。

ただ、この展開の仕方はちょっとずるい。

薄い伏線で真相を想像できないものにして、その説明が「他人の考えてること分からないからでーす」ってそんな!そんなのってないよっ!!

最後の最後に吐き捨てられた言葉が、この作品に向かないことを祈ります。アーメン。

好きなシーン

  • 夏帆と中島裕翔のラブシーン
  • 中島裕翔がオッパブ堪能
  • 酔っ払ってライター交換

感じたこと

わけわからん理由で自殺する友だちのことで頭がいっぱいになってはだめ。自分の人生を生きましょう。

あと全然関係ないんだけど、行定勲監督作品だと「GO」という映画が大好きで、それも他人って分からん、自分のことも分からんよねっていうテーマがあったような気がするんですけど、そういう意味では似てるとこがあるような気がしました。

でもだったら「GO」の方が何倍も好きだね!ぼくは「GO」大好きだから!!

こんな時に観たい

菅田将暉のなんだかすんごい演技を観たい時。誰も信じれなくなった時。

ちなみに下に貼ってある動画は予告動画ではなく、主題歌のミュージックビデオ。本編との関連は映画を観たあとに分かります。

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